令和元年度地域防災力向上セミナー報告

令和元年度地域防災力向上セミナー報告

2020年1月29日(水)地域防災力向上セミナーに出席しました。

会場、講師

日時:2020年1月29日 14時~16時
会場:市民会館おおみや
講師:河田 惠昭 (かわた よしあき)氏(74歳)
(関西大学社会安全研究センター長、関西大学特別任命教授、京都大学名誉教授、阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター長 ほか)

参加者

会場の市民会館おおみやには、防災という関心の高いテーマであったことから、多くの市民が集まり盛況でした。天沼町二丁目東部自治会からは、役員8名が参加しました。

災害の教訓を風化させない

今回のセミナーでは、昨年の台風19号や10月25日の大雨による洪水土砂災害、阪神大震災、東日本大震災などについて、災害対応の問題点の分析、講師ご自身の対応や見解(水害を考えると平屋建ては危険だ、など)を具体的に紹介されるとともに、これらを踏まえ、情報不足の弊害、災害情報の収集・伝達に関連する課題、防災意識の高揚や迅速な避難行動につながる報道をメディアに期待する等、災害情報の大切さや、災害の教訓を風化させないために発信し続けることの必要性などを解説いただきました。

被害が起きなくても災害に備える

さらに、日本は古くから15年に1度くらいの確率で1000人規模の被害者が出る災害が発生する国であるにもかかわらず、日本人は「起こって欲しくないものは、起こらないと考える」傾向が見られ、幸運が重なって災害が紙一重で回避されたときには「起こらなくてよかった」で終わらせてしまい、万一に備えて対策を取る行動をとろうとしないとし、被害が起きなくても災害に備える重要性について述べられました。

防災の三要素

防災の三要素は
①まなぶ(学習)
②ならう(練習)
③ためす(演習)
であり、現実は想定とは違う、現実は応用であり応用を効かせるには学び、しっかり理解することが大切であると、防災教育の必要性について強調されました。

災害文化(事前防災・減災意識)を国民主体で推進

最後に、被害を最小化させる「縮災」には、災害前の減殺対策(日常防災)による被害減少(予防力)が欠かせないとし、縮災は『災害文明』と『災害文化』から構成される。
災害文明はハード中心の防災で、国土強靭化、社会インフラで公助(警察や消防など)が担い、災害文化は、ソフト中心の防災で、防災教育、自助共助(NPOやボランティア)が担う。
今は、災害文化が衰退し、災害文明との差が拡大しているが、災害文化が上回るパラダイムシフトを起こし、量的物質的な防災から質的人的な防災への転換が必要だ。ナショナル・レジリエンスを、国は国土強靭化と訳したが、ナショナルは「国家の」「国民の」という意味である。
国民が主役になって、事前防災・減災の考え方に基づき「強くてしなやかな」国をつくるための「レジリエンス(強靱化)」を推進するべきだと、述べられました。